秩父ウルトラ 最終夜 [ウルトラマラソン]
第二関門を通過し、疲労はもちろんあるものの意欲はまだ衰えていない、
と思っていた。
このまま残り26km走れるのでは、
とも思っていた。
しかし、脳の感覚と身体は別の道を歩んでいたようだ。
最初はガーミンが壊れたのではないかと思った。
ペースがキロ8分を超えていたのだ。
あれー?さっきと同じ感覚なのに。おかしいな?
次のラップでもキロ8分台。
気づいた。
遅くなってる!?
どうやら脚が徐々に動かなくなってきている、
ようなのだ。
フルマラソンでいうところの35kmの壁みたいなモノだろうか。
試練の時が来たということだろうか。
それでもペースこそ遅いものの、歩くことは考えていなかった。
歩くのは最後の峠だけである。
そこまではなんとか…。
そんな時K12R2さんが現れた。僕を撮るR2さん。
そのR2さんを撮る僕(笑)。
大体苦しいトコに居る(笑)R2さんは今回、要所要所で応援をしてくれてうれしかった。
とても元気を頂きました。ありがとうございました。
65kmを過ぎ、いよいよ脚が動かなくなっている。
頑張って腕を振ってはいるが、脚が全くついてこない。
ここまで僕は1kmごとに写真と撮ってきたのだが、その気力も無くなっていた。
シャッターボタンを押すだけの行為なのだが、それすらも苦痛。
ラップも8分20秒台。
信じられない。
大会前キロ8分台というのがどんなものか体験しておこうと、マイコースを走ってみたが出来なかった。
あまりにも遅すぎてゆっくり走ってもキロ7分台だったのだ。
それがどうだ。
常連のようにキロ8分台で走っている。
ものすごく遅く見えてるんだろうなあ。
70kmを過ぎ、いよいよ息も苦しい。
キロ8分台なのになぜか凄く苦しい。
ていうか、もう脚も限界。これ以上動かない感じ。
痛み云々というよりもとにかく動かない感じ。
ああ…
歩いてしまった。
ぷっつりと糸がきれるように、歩いてしまった。
歩いても苦しい。
そんな中、折り返しで先を行くこーちさんとマルさんとすれ違う。
お互い声を掛け合って元気を分け合う。ていうか一方的に貰っていただけだけど。
特にマルさんとハイタッチしたときに、何だか今までガス欠だったのが予備タンクの存在を気づかせてくれたような感じになって再び走る気力が湧いて出た。
やはりこういった時、共通の目標を持つ仲間の存在は大きい。
なんとか再び走りはじめ、72km地点のエイド、札所32番法性寺に着く。
この時点で残り12km。
今の時刻を確認。
もう一刻の猶予も無いに近い。
とにかく歩いていては、間に合わない可能性が高い。
ひたすら走る。
といってもキロ8分台で。
最後の峠も文字通り、歯を食いしばって登る。
周りのランナーももう無言で登る。
制限時間内での完走という目標に向かう同士たち。
最大の障壁の3番目の峠を越え、最終関門秩父ミューズパークに着く、78km地点。
確信した。
イケる!
なんとかギリギリではあるが制限時間内ゴールが見えてきた。
確信したとたん、脚が痛くなってきた。
痛かったが最後は有終の美で飾りたい。
そう思い、再び走り出した。
残り3km時点での下りは僕の脚を破壊し続けていた。
それでも夢から現実になりつつあるゴールを目指したい。
まさに無我夢中なのだ。
ついに橋を渡るときがやってきた。
ここを渡り数百メートルを走りきればゴール。
久々のフラットなロードに痛んだ脚で全力疾走。
とっても気持ちいい。
周りのランナーとも声を掛け合い、励まし称えあいラスト数分を愉しむ。
そして制限時間9分前、長いようで短かったこの大会を終わらせることができた。
先にゴールしていたこーちさん、マルさんと。
こーちさんは速かったなあ。ナイスランでした。来年の東京マラソンにまた当選されたようでホント羨ましい。ドンドン進化し続けそうでこれまた羨ましい。
マルさんはほぼ計画通りだったとのこと。これも嬉しいよね。なかなか計画通りに進めるって出来ないことだし。サブ4も今後計画通りにサクッと採っちゃえるハズ。
こんな感じで終わった僕の初ウルトラマラソンでした。
沿道の応援、そして仲間の応援そして頑張り、運営スタッフ、警備の方々などいろいろなものに助けられて完走できた大会でした。
ま、このあと僕の脚はとんでもない方向に行きそうなのですが(笑)、それも全て許せるくらい素晴らしい大会でした。(エイドの食事は…でしたが)
皆さんどうもありがとうございました!!
次はもうちっとフラットなところで走りたいかな…(次はあるのか!←自虐的:笑)
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2013-10-13 00:12
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コメント(9)
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夕闇が迫る中、
フィニッシュに向かう
オレンジ色のウェアが見えたその瞬間、
こーちさん、R2さんと大興奮でした!
うちの夫も先週MRIで検査でした。
by マル (2013-10-13 01:02)
アンコニーさんのゴール、32番札所の折り返しでお会いした時間から制限時間ギリギリ?あるいはオーバー?って感じでしたから、もうオレンジのシャツが見えた瞬間、マルさん、R2さんと大興奮でした(おいおい、マルさんと同じこと書いてないかーい)
いやぁアンコニーさんのゴールシーンを見てじーんときたなぁ、あの興奮を味わうことができ良かったあ♪
by こーち (2013-10-13 01:33)
↑ こーちさん、そうそう
3人の中である意味、アンコニーさんが
一番おいしいとこ持っていきました(笑)
by マル (2013-10-13 01:41)
こーちさん、マルさんと同じですが、ゴール直前の信号待ちをしているオレンジ色のアンコニーさんを発見した時は泣きそうになっちゃいましたよ。
改めて完走おめでとうございます。
お疲れ様でした。
今度は何処かで一緒に走りましょう。
by K12R2 (2013-10-13 05:54)
ウルトラ完走おめでとうございます!
キツいコースに厳しい制限時間、これを完走できたことはすごいことですよ。ホントにすごい。
しばらくゆっくりすれば膝も落ち着くかもしれませんから、そしてまた次のチャレンジへ向けて頑張ってください。
by アレキ (2013-10-13 08:29)
マルさん、ありがとうございます。
いやあ、盛り上げちゃいました?
ウシシ、計算どおり、計算どおり。
…って言えるくらい走りをコントロール出来ればイイですけどね(笑)
旦那さん、大丈夫だったんですかね、心配です。
by アンコニー (2013-10-14 21:21)
こーちさん、ありがとうございます。
いえいえ、これもこーちさんを始め、応援していただいた皆様のおかげでございます。
ただギリギリ間に合っただけですから(笑)
また何処かでご一緒できたら宜しくお願いいたします!
by アンコニー (2013-10-14 21:24)
K12R2さん、ありがとうございます。
いやいや、ホントギリギリ間に合ったというだけ、ですから(笑)
何処かでまたご一緒した際は宜しくお願いいたします。
by アンコニー (2013-10-14 21:28)
アレキさん、ありがとうございます。
いやいやアレキさんもハセツネ完走おめでとうございます。
「も」じゃないですね。
24時間走り続けること、想像つきません。スゴイ!
アレキさんを見習い、次のチャレンジに向けて頑張りたいですね。
by アンコニー (2013-10-14 21:34)